2017-12-28から1日間の記事一覧

なりそこねた小説 八

滅裂な離陸と飛翔そして不時着。決して目的地には辿り着かない。そもそも目的地をもたない旅である。モード、コード、トーン、キャラクター、スタイル、マナー……僕らを縛りつけているカタカナの雑菌から逃れるために電子の森に僕は少しずつ思想を散布してい…

なりそこねた小説 七

真っ赤な花が咲きました。いっぱいいっぱい目の前にいっぱいの赤色が秋風に揺れています。鋏をもったお嬢さんが鼻歌交じりに花の咲き乱れる畦道を歩いていきます。 「どれにしようかな天の神様のいうとおり」 夕日でギラつく鋏を無邪気にお嬢さんは振り回し…